普通の生活

完全に個人の備忘録です。

髑髏城の七人 Season 鳥

 先月Season花を見てから、1か月も経たないうちに、Season鳥の観劇の日がやってきた。同じ芝居でも、演出によって全然印象変わるのだなあ。前回が割と正統派って感じだったけど、今回はより新感線らしくて、緊張感あふれるんだけど、それでもすごく楽しかった。

 捨之介は着流しのイメージがあるけれど、演じる阿部サダヲさんのキャラに合わせて、今回は忍びの衣装。とても似合っていて、すごくよかった。

 天魔王は、やはり前作の成河さんが印象的で。森山未来くんもいいのだけど、フツーに見れてしまう。

 無界屋蘭兵衛は早乙女太一くん。いつも思うが、なんて体のキレのよい、殺陣の上手い人なんだろう。もう、瞬間瞬間1つ1つを切り取って記憶しておきたいと思うほどの美しさである。刀をくるくる回しながら、敵を倒していく場面が本当に印象的だった。やはり若いせいか、極楽太夫との「無界の里の共同経営者」としては、Season花の「山本耕史&りょう」の方がしっくり来た気がするけれど。

 贋鉄斎は池田成志さん。古田新太さんの贋鉄斎とは、また違う笑いのツボを刺激する。緊張感あふれる芝居の中に、脱力した笑いを溢れさせる贋鉄斎。ハードルがどんどん上がっていく気がするが、風ドクロではだれが演じるのだろうか。

 

 捨之介・・・阿部サダヲ

 天魔王・・・森山未来

 無界屋蘭兵衛・・・早乙女太一

 極楽大夫・・・松雪泰子

 渡京・・・粟根まこと

 兵庫・・・福田転球

 少吉・・・少路勇介

 沙霧・・・清水葉月

 狸穴二郎衛門・・・梶原 善

 雁鉄斎・・・池田成志

 

ほか

 

 

悲しいニュース

 小林麻央さんが亡くなった。

 ご病気が深刻な状態ながらも、いつも素敵な笑顔の写真がブログに公開されており、このまま奇跡が起きて、結構長生きされるんじゃないか…なんて、能天気なことを考えていたが、奇跡は起きなかったか。悲しい。家族でもなんでもない私がこんなに涙してしまうのだから、海老蔵さんや姉の麻耶さん、二人のお子さんたちの悲しみは計り知れない。

 私の母もガンで亡くなったが、最後の3か月くらいはどんなに気を晴らそうとしても、私にはできなかった。笑顔を作る余裕もなかったのだと思う。それでも、弟の結婚式を迎えて(出席は難しかったけど)安心して旅立つことができたのがせめてもの救いだったが。最期の2週間は呂律も回らず、あまりはっきり会話ができなくなっていたことを思い出す。

 それを思うと、亡くなる2日前まで笑顔で写真を撮り、ブログを更新し続けていた麻央さん。相当苦しい状態だったろうと想像するが、「皆様にも、今日 笑顔になれることがありますように」と、美しい言葉を綴ってブログを締めくくった麻央さんの心の気高さに感じ入り、改めてすごいなぁと思う。

 ご冥福をお祈り申し上げます。

 海老蔵さんが、無事に舞台をつとめられますように。

 そして、残されたご家族が、みな幸せに健康に過ごせますように。

体調悪いけど、休めない

 今日は私の部下が大阪で頑張っている・・・はず。

 明日はそのサポートで、特に午前中は絶対に会社に行っておかなくてはならないのだが、体調、絶不調。

 体中が痛い。背中と右わき腹が痛い。筋肉痛とかではなく、内臓からくる痛みな感じがする。

 それよりも一番痛いのはリンパ節のあたり。鎖骨の下、足の付け根。膝裏。立ち座りが億劫で、「よっこらしょ」と掛け声をかけ、気合を入れないと動けない。一気におばあさんになったみたい。お腹の調子も悪く、朝から何度トイレに駆け込んだかわからない。

 うー。今日はずっとこのままなのか。

 明日午前中、頑張って会社行って、何もなければ早退させてもらうかな…。

 

 その他、私がいないと・・・っていうのは結構、ある。よく「君がいなくても会社

は回る」というが、私の部署の場合、私しか把握していないこともあり、急に休んだら仕事はそのまま放置されるはず、代わってやってくれる人などいないし、とはいえ、やらなくてもどうにかなる・・・というものでもない。まるで、舞台役者のような体制になってしまっている。普通の会社員なのに。

 当面の目標は、私の代理を作ることだな。

6月の読書記録(1)

ちょっと今から仕事やめてくる(北川恵海)

 映画そのものは見ていないけど、宣伝とかで福士蒼汰くんや工藤阿須加くんの顔を先に見ていたせいか、本を読んでいると、彼らの顔がすごく浮かんでくる。キャスティングぴったりだなー。

 五十嵐先輩役が黒木華だというのが少し驚き。ここは小説と映画と、同じ設定になっているんだろうか。

 

起終着駅(ターミナル) (桜木紫乃

  再読なはずなんだけど、話を全然覚えていなかった。

  最初に読んだ時と自分の立場が変わったことで、読後感がやはり変わってくる。「かたちないもの」に出てくる、" 部下の尻を撫でる "という表現にぐっときた。部下のモチベーションをどうやったらあげられるか。上の立場であるにも関わらず、常に卑屈なふるまいをし、「ええでええで」ばかりで過ごしている私は、このままでいいのだろうか、とか、つい考えてしまう。

 そして、社内で伝説になるほどの人物でありながら、病で職を辞した後の寂しさ。でも、本人は納得なのか。いや、かつての部下であり、恋人であった女子社員だけには伝えたということは、何かの心残りが・・・?

 

 桜木紫乃さんの小説には、食欲をそそるような食べ物の描写がよく出てくる。表題作の中で、弁護士の鷲田完治がつくる鶏のから揚げ(ザンギ)。ネギだれが実にうまそうだ。「海鳥の行方」で、新人記者山岸里和に釣り人が味わわせてくれる、釣りたてのアキアジ。「潮風(かぜ)の家」で、故郷に残る唯一の知人で母替わりとも慕う、たみ子が千鶴子にふるまってくれる、煮詰まったつみれ汁。決して美味しそうなものばかりではないが、登場人物たちが、人生の中の1つの分岐点ともいうべき日に食したものを、読んでいるこちらも一緒に味わいたくなるような感じである。