ささやかに。地味に。毎日。

完全に個人の備忘録です。

6月の読書記録(1)

ちょっと今から仕事やめてくる(北川恵海)

 映画そのものは見ていないけど、宣伝とかで福士蒼汰くんや工藤阿須加くんの顔を先に見ていたせいか、本を読んでいると、彼らの顔がすごく浮かんでくる。キャスティングぴったりだなー。

 五十嵐先輩役が黒木華だというのが少し驚き。ここは小説と映画と、同じ設定になっているんだろうか。

 

起終着駅(ターミナル) (桜木紫乃

  再読なはずなんだけど、話を全然覚えていなかった。

  最初に読んだ時と自分の立場が変わったことで、読後感がやはり変わってくる。「かたちないもの」に出てくる、" 部下の尻を撫でる "という表現にぐっときた。部下のモチベーションをどうやったらあげられるか。上の立場であるにも関わらず、常に卑屈なふるまいをし、「ええでええで」ばかりで過ごしている私は、このままでいいのだろうか、とか、つい考えてしまう。

 そして、社内で伝説になるほどの人物でありながら、病で職を辞した後の寂しさ。でも、本人は納得なのか。いや、かつての部下であり、恋人であった女子社員だけには伝えたということは、何かの心残りが・・・?

 

 桜木紫乃さんの小説には、食欲をそそるような食べ物の描写がよく出てくる。表題作の中で、弁護士の鷲田完治がつくる鶏のから揚げ(ザンギ)。ネギだれが実にうまそうだ。「海鳥の行方」で、新人記者山岸里和に釣り人が味わわせてくれる、釣りたてのアキアジ。「潮風(かぜ)の家」で、故郷に残る唯一の知人で母替わりとも慕う、たみ子が千鶴子にふるまってくれる、煮詰まったつみれ汁。決して美味しそうなものばかりではないが、登場人物たちが、人生の中の1つの分岐点ともいうべき日に食したものを、読んでいるこちらも一緒に味わいたくなるような感じである。