普通の生活

完全に個人の備忘録です。

やまと絵 受け継がれる王朝の美

上野の東京国立博物館にて鑑賞。4時間くらいみっちり観て歩き、大満足。

印象に残った作品をいくつか。

■病草紙 肥満の女(平安時代 12世紀)

 金貸しの女が自力では歩けないくらい太って、二人の女性に肩を貸してもらいながらどうにか歩いている。平安時代の日本の食事なんて脂肪分など全くなさそうで、栄養失調になりそうと思っていたのだが、こういう人物もいたのか、と驚く。

鳥獣戯画 丙巻

烏帽子が葉っぱだ。

有名な甲巻に比べると、だいぶウサギの描き方が変わってきている。

百鬼夜行絵巻

私はずっと「ひゃっきやこう」と読むのだと思っていたが、本当は「ひゃっきやぎょう」と読むのだね。

ミュージアムショップで、鳥獣戯画絵巻と百鬼夜行絵巻が巻物の形で抱き枕となって販売されていた。注文販売、15000円。ちょっとほしいかも。

■土蜘蛛草紙

源頼光渡辺綱が土蜘蛛を退治する物語。様々な妖怪に立ち向かい、土蜘蛛を退治していく。討ち取った土蜘蛛の体からは、切り口から髑髏がゴロゴロ顔を出している。

■浜松図屏風(室町時代

一つの屏風の中に、春夏秋冬の花がたくさん咲きほこり、間に鳥が遊んでいる。桃源郷のような美しい世界。この素敵な屏風が展示物の最後を飾る、お見送りの作品。

 

・・・あれ、私って美しい作品より、病をテーマにしていたり、どこかおどろおどろしさのある作品に惹かれているようだ・・・。

今回、音声ガイドを初めて借りてみた。ナビゲーターは夏木マリさんと石澤典夫アナ。見落としがちなポイントを教えてくれるのがすごくいい。